伸びる営業マンの先輩、伸びる子の親は。(その2)

今思えば、新入社員のとき、
いろいろな先輩に
同行させてもらいましたが、
お客さんの情報を前もって話すとき
大きく分けて2つのタイプの先輩がいました。

〔1〕お客さんのことを
   良いことも、
   悪いことも前もって言う先輩。

〔2〕お客さんのことを
   良くしか言わない先輩。
   良いところがなければ言わない。


〔1〕はこんな感じです。

「あの人に、帰れ!なんて怒られたこと何度もあるよ。」

「あのお客さんの話し方わかりにくいよね。でもよく買ってくれるから大切なお客さん。」

「ちょっと大変なお客さんやけど、頑張ろうね。これも仕事だから。」

これって、新人と同じ目線で、

「お前は悪くない、相手がちょっと変わってる」

「俺も、あのお客はちょっと・・・」

というスタイルです。新入社員は、気持ちを解ってくれるよい先輩だと安心できます。

万一、そのお客さんに厳しいことを言われても、

「ほんと、あの社長は困ったもんだね〜」
「気にすんな、あの人が無茶ばかり言うんだから」

いつも守ってくれます。

お前が悪いんじゃなくて、あちらに問題あり。

実際はどうか解らなくても、そういうことにして、常に後輩を守る発言をする先輩です。


同じお客さんに対しても、
〔2〕タイプの先輩はこんな感じでした。

「ここのお客さんは、これをよく買ってくれる」
「このお客さんは、すごく良いこと教えてくれる」
「このお客さんは鋭い!うちの商品の欠点を言ってくれるから、すぐそれを次の会議で言ってごらん。改善されたらお前の手柄や。」

〔1〕は後輩を大切にする話し方

〔2〕はお客を大切にする話し方

のようにも思えますが、〔1〕は、お客のことを悪くいうだけではなく、後輩にとっても良くありません。

新人にとって、次から一人でそのお客さんのところに行くわけです。

〔1〕のように最初から「怖い」とか「早口で聞きとりにくい」なんて情報があったら、やりにくいですよね。

「怖い人」と教えられたお客さんがジョークを言っても怖く感じることもあるし、

「早口」と教えられたお客さんが、自分が知らない商品名を言っただけなのに、話し方が悪いと思うでしょう。

実際は、怖い人なんてそんなにいるもんじゃないし、早口だからといって聞こえない程の人は、もうその仕事はしていないと思いますよ。でも、そう思い込んでしまうことはよくあります。

〔2〕の情報を前もって教えてもらってたら、「お客が悪いはずがない。」という前提で接することができます。

ちょっと聞き取れなかったら、ちゃんと耳を傾けます。

「相手がダメなんだ」じゃなくて、「自分がまだまだなんだ」これこそが向上心です!

その結果、怖い?お客が心を開いてくれたり、早口?のお客の言うことが全て聞き取れるものです。




先輩や上司には、それぞれ考え方があるのも分かります。

でも、〔1〕の先輩の作った「お客さんのイメージ」より〔2〕の先輩が作った「お客さんのイメージ」の方が、楽しく営業できます。〔1〕ばかり言われたら、営業がいやになります。

これと全く同じなのが、親が作る「先生イメージ」です。〔1〕の先輩のような親が作った「先生イメージ」より、〔2〕先輩のような親が作った「先生イメージ」のほうが、楽しく学校にいけますね。

だから、私は、絶対に学校の先生のことを悪く言いません。給食のことを悪くも言いません。生徒にも自分の子供にも。

もし何か気になることがあったとします。

「学校の先生、こんなん言ってた」

先生が間違えたかもしれません。
口が滑ったかもしれません。
同時に生徒が聞き間違えた可能性もあります。

でも、他の大人が〔1〕の先輩のように「(君は悪くない)困った先生やね」と言ったら、生徒が話を聞かなくなります。

「先生はこんなつもりで言ったのかもしれない」

「こう言いたかったんだろ」

とにかく、学校の授業を大切にしてほしいんです。
学校に楽しく行って、授業中に多くのことを理解して、覚えて欲しいのです。

確かにこれはちょっと危険タックルの指示・・・?

って感じの先生がいるかもしれません。

そんな時は、学校の先生に話せばいいのです。

そんなことは人生に何度もありません。

何度もあるなら、よほど学校が悪いのではなく、ただのクレーマーです。

その場合、大切なのは子供には絶対に内緒で行くこと。

モンスターやら、クレーマーと言われるほどの方なら学校に嫌われますが、

子供がそれを知らないなら、学校のマイナスイメージを持つことはありません。

「よし!お母さんが学校行って抗議してくる!」と言って出かけたら、

〔1〕パターンになってしまいます。子供に頼りがいがあると思われたいのでしょうか?でも、最終的に子供がその先生のマイナスイメージを持つだけです。何があっても、先生が良くないことにしてはいけないのです。

「他人と過去は変えられない。自分と未来なら一瞬で変えられる。」と言われています。お客さんや学校の先生を変えられるはずがないでしょう。私は業者さんがミスしても、失礼なことをしても、絶対に文句を言いません。無駄だからです。もう二度と買わなければいいのですから。(一番イヤなタイプです)

先生や学校を変えるより、子供の心を変えるほうが何倍もラクです。もっと言えば、子供を親が変えることも難しいので、まずは親が変わる必要があります。

えっ?

もう、今年の担任の先生のこと、悪く言っちゃった〜

あちゃ〜

って、お父さん、お母さん。

大丈夫、今日から変わってください。

「よ〜く聞いたら、こんなん先生言ってたんじゃない?」

「そんなこと、言うわけないんじゃない?」

「お前を通して聞いてたからとんでもない先生だと思ってたけど、この前面談で話したら、悪い人じゃないわ。」

いくらでも逆転できます。


ネガティブなことを言わない!
減らすのではなくゼロにする!


簡単です。

子供が言うことを真に受けて(その時点でどうかと思いますが)、子供と同じように、または、子供の代弁をするつもりで他者を批判すると、短期的には理解者として好かれるでしょうけど、その結果、学校が嫌いになる、先生が嫌いになる〔1〕パターンではなく、〔2〕パターンの話し方をするのが、部下が育つ先輩、子供が育つの親です。



後輩や子供のことを大切に思っているのはどちらも同じです。

後輩や子供をダメにしようと思っている人はいません。

でも、最終的に伸びる育て方は後者です。

そもそも、人の文句ばかり言う、先輩や親はどうかと思いますけどね。






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