「先生がキレた」と「先生に叱られた」 入試の書き換え問題

初めに書きます。この記事はぜんぜん楽しくありません。

では、始めます。「でも始めます。」と言ったほうがいいかも。

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能動態(普通の文:~する)と、受動態(受け身の文:~される)


学校の先生が生徒を授業中に叱ったことについて・・・

A. The teacher scolded. 「先生がキレた」というのと、

B. We are scolded by the teacher. 「先生に叱られた」というのでは全く違います。

文法的には主語がAは「先生」で、Bは「私」ですね。
「先生が叱った」という事実は同じように表現されています。
しかし、それを話している人の気持ちは全く異なります。

「先生が叱った」という同じ場面にいたのですから、
先生が叱ったという事実に変わりありませんが、


それを第三者に「先生がキレた」と生徒が言うときは
こんな気持ちの時ではないでしょうか。

自分(たち)は叱られる必要はないけど、
先生が感情的に叱った(感情をぶつけた。いや~な人!)と
生徒が感じた。

それを第三者に「先生に叱られた」と生徒が言ったのは
こんな時ですかね。

自分たちが何か悪いことをして、
自分もそれが悪いことだったと分かっている。
反省して、今後同じことをしないようにしたいと
生徒が感じた。

または、こんな感じかもしれません。

反省はしていないけど原因がはっきりしていて、
そのことに対して叱られたのだと解っている。

だから、能動態(先生が叱った)=受動態(私が叱られた)と
する書き換え問題はいかがなものと思います。



このように少しナンセンスな問題ともいえる
「ほぼ同じになるような意味になるように」という
いわゆる書き換え問題が最近の入試には出なくなっていました。
「ほぼ同じ」と書くあたり、出題者が苦しんでいるのがよく分かりますね。

そして、平成版書き換え問題とも、サマリー(要約)とも言える
英文記述問題が『大問3』に出題されました。

サマリー(要約)は文章読解力を見るのに最も良い出題形式
ですから、非常に良い問題だといえます。

ここ10年で、統一テストや石川県総合模試、そして入試の
定番になった『大問2』の並べ替え問題は
文法の理解度を見るのに最も簡単な方法ですから、
そちらも良い問題です。

『大問1』リスニング問題が3年前からナチュラルスピード
(ネイティブスピーカーが普段話すスピード)で読み上げられるようになり、
本当のリスニング力が試されます。


これにより、ますます中学生の英語二極化(下の表2を参照)が進みそうではあります。


*表1…普通の(と言われる)得点分表




*表2…英語の学力二極化(学校のテストでも深刻な問題です)

平均点レベル(人並み、まあまあと喜ぶ日本人も多い)の生徒が
少なくて、「できる」「できない」に分かれて2つのコブができて
しまっている状態。





もちろんうちは「英語で圧倒的に結果を出す」塾ですから、
平均に関係なく80点と取らせ続けます。

あっ、コブができたらすいません。






あまりおもしろい記事ではありませんか?

そうですね。

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